

イタリアのガリニャーニ兄弟は、この「ナクタネッレ」にあるようなフランス復古様式の装丁で知られていました。金の装飾が施されたこの表紙は、1829年に出版された『The Poetical Works of Thomas Moore(トーマス・ムーア詩集)』用に作られたものであり、この時代特有の重厚なデザインとなっています。
サイズ |
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サイズ |
幅: 325mm (13")
高さ: 235mm (9¼") 厚さ: 5mm (¼") |
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Closure | マグネット式カバー | |
カラー | Black | |
仕様 |
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歴史の重みと輝きを手にとって感じるとしたら、装丁芸術以上の何があるでしょうか。19世紀は製本というアートの機能と美に、数々の飛躍をもたらしました。機械化の進展によりクロスや皮革による極上の装飾美を保ちつつ、書籍を大量生産することが可能となったのです。本装丁は1829年にA. & W. Galignaniから出版されたトーマス・ムーア詩集を飾った、アンティークなフランス製本を再現。当時の製本技術の粋の数々が施されており、15世紀から16、そして17世紀の先達の足跡を踏みしめている装丁職人の姿勢が偲ばれます。
当時好まれていたモロッコ皮の表紙と重厚な造作、入念な仕上げと、造詣の深い愛書家が讃えてやまない背バンド装。デザインは円花装飾や螺旋、葉紋など、当時流行した建築仕様を反映しています。えも言われぬ質感と手ざわり、そして深みのある色調が、オリジナルを髣髴とさせます。