ペンシルケース
ライオンの巣穴
シビル・パイの製本
9781439793848
- しっかり留まるマグネット式の留め具
- 装飾用の印刷紙
- 小物の収納用取り外し可能な内トレイ
- 情報のブックマーク
印象的なアールデコ調のこのデザインは、当時、女性職人の一人として頂点に立っていたイギリスの有名な製本家、シビル・パイ(1879-1959)の作品がもとになっています。
父親は東洋や現代アートの収集家という芸術一家に生まれたパイは、まだ若い頃から手作業の製本作品に親しんでいました。ダグラス・コッカレルが書いた定番本「Bookbinding and the Care of Books(製本と本の手入れ)」を教科書として活用し、パイは独学で工芸製本を習得し、1906年に自身が手がけた初の製本作品を作りました。パイは手始めにシンプルな白または自然色の豚革を製本に使いましたが、徐々にここで再現したような色付きの羊の革を使ったレザーインレーのパネルに移行していきました。1934年まで、彼女は様々な色付きインレーの凝った表紙を作り続け、イングランドや世界各地の展覧会では、定期的に作品が展示されました。
黄褐色のライオンの顔を彷彿とさせ、赤、黒、緑、茶の力強い色遣いが鮮やかな革の空間(あるいは巣穴)を想起させる独特のデザインは、ウィリアム・ワーズワースの詩集を収める本のために作られました。現在はフィッツウィリアム美術館に所蔵されるオリジナルの詩集は、パイの生涯の友であったトーマス・スタージ・ムーアの挿絵付きで、バランタイン・プレスから出版されたものです。
パイがライオンの威厳に満ちた頭部をイメージさせるつもりで本表紙のデザインを作ったのかどうかは定かではありませんが、ワーズワース詩集の作品の一つ「Picture of Daniel in the Lions’ Den, at Hamilton Place(ライオンの巣穴にいるダニエルの絵、ハミルトン・プレスにて)」とこの表紙が、関連があるのではないかと思わず興味をかき立てられます。
第一次世界大戦前の最も若い女性製本家の一人であったパイは、イングランド唯一(男女どちらにおいても)、世界的に見てもごく少数のレザーインレーを専門とする職人でした。ペーパーブランクスはこの度初めてシビル・パイ作品を発表し、ブックデザインの先駆者であった女性に心からの敬意を表します。







