ペンシルケース
モリスのピンク・ハニーサックル
ウィリアム・モリス
9781439793909
- しっかり留まるマグネット式の留め具
- 装飾用の印刷紙
- 小物の収納用取り外し可能な内トレイ
- 情報のブックマーク
ウィリアム・モリス (1834-1896)は、装飾芸術の分野で最も高い評価を得ている人物の一人です。テキスタイルデザイナーとしてモリスが確立した独自のスタイルは、同時代の人々を魅了するとともに 、デザインや装飾に興味を持つモリス以降の人々にとっての評価の基準点にもなっています。モリスの創作のアプローチ法は、美の本質は何であるのかという明白な考えと芸術や手工芸の不可欠な価値への強い信念によって特徴づけられています。モリスと社会理論家のジョン・ラスキンの理想が原動力となったアーツ・アンド・クラフツ運動は、単なる美育推奨ではなく、それと同じほどに産業によって観念的に生産される物への反発でもありました。
オックスフォード大学で古典を学びながら、モリスは中世の歴史や社会的価値、芸術に対する興味を深めていきました。中世にまつわるものに価値を見出す中で、彼がたびたび採用している15~16世紀の「千花模様(ミルフール)」スタイルの模様のように、彼自身のデザインを見つけていったのです。大量の装飾的な小花や植物で背景を埋める特徴的なこのスタイルは、フランスやベルギーのタペストリ制作の伝統と密接な関係があります。
影響力のある作家で、揺るぎない信念を持った社会運動家でもあったモリスは、産業化がもたらす人的生産性への影響に愕然としました。新しいやり方は、個々のスキルや手仕事による制作過程で生まれる達成感という価値をむしばむものでした。そんな時、中世の手工芸のギルド(職業別組合)は、誰もが自身のスキルに応じて貢献できる理想的な形態であると気づきました。その取り決めのもとに行われる芸術と創作は、作り手にとっても消費者にとっても生きた経験をもたらすものでした。数名の同じ志の仲間と共にインテリアデザインの事業を起こした時、中世のギルドのスタイルを取り入れ、昔ながらの労働集約的手法による生産法を採用しました。
最終的にモリスが信じたのは、伝統的な手工芸こそが高い品質を確保できるということでした。そのため、自身の調度品にも伝統的なはた織り機や古い手彫り技術による木版画を用いました。作品のモチーフについては主な発想の源を自然の中に求めました。それは腐敗した産業革命への抵抗の意味も含まれていました。
モリスの綿プリント作品の一つを再現したピンク・ハニーサックルのデザインは,彼の自然主義に対する変わることのない興味が反映されています。壁紙などのモリスの生地は,顧客の個人的な装飾の好みに応じて,色違いも用意されています。過去にはペーパーブランクスでもハニーサックル・デザインのハチミツ・ブラウン色バージョンを発表していますし,今回,このピンクとパステル調の色違いを発表できて心から嬉しく思います。







